インプラント
自然の歯のように回復できるインプラント治療
今まで歯を失ってしまった場合、入れ歯にするか、ブリッジという差し歯にするかで回復をはかりました。
また、何もしないと歯が動いてしまい、何かしらそこを埋めないといけないわけです。
入れ歯やブリッジにはメリットやデメリットがございます。
インプラントは、両隣りの歯を全くいじらないで自然な歯のように回復出来るという事で非常に優れていますので、当院ではお薦めいたしております。 認定医、指導医がおりますので単にインプラント体を埋入するだけでなく、骨移植などの専門的な外科手術も行っています。その際には、より安全と正確を期すために、 CTを用い、コンピューター解析を行うこともあります。歯科治療は、患者様にとって一番いい方法はという見地から考えて行っています。
※公的な保険は使えません。(自費診療となります。)
インプラントの治療
これまでの経験と実績を活かして、高い技術が必要な手術を行えることも当院の特徴です。他院ではインプラント治療が難しいと言われた方も、ぜひご相談ください。
チタン表面の水熱処理
歯科用インプラントに必要な条件は、骨が形成されやすくなる硬組織結合性だけではなく、歯肉とも接触するため、軟組織との親和性も重要であると考えられています。 AQBインプラントは、硬組織結合性だけではなく、インプラント表層のカルシウム、リンの存在が歯肉との接合状態を良好にする軟組織親和性も備えており、短期間で十分な封鎖性が得られます。
インプラント表層のカルシウム、リンの存在が歯肉との接合状態を良好にします。
生体内でCaが溶け出し、
組織との癒合性を高めます。
Caが酸化層にあるため、HAコーティングを行う際、基材の純チタンとの癒合も高めます。
水熱処理
水熱処理によって酸化チタン表面にリン・カルシウム層が形成され、チタン表面と歯肉が早期に密着して結合します(封鎖性)。
チタン表面のリン、カルシウム層
AQBインプラントは水熱処理を施しているので、インプラント表面にはカルシウムやリンが存在しています。よって、歯肉との封鎖性が良好です。
1. 処理前
一般的にチタン表面はとても薄い酸化被膜(4nm)で覆われています。
2. 水熱処理
AQBインプラントをカルシウムイオン、リン酸イオンが存在する溶液中に浸漬します。
チタンは水熱処理によって酸化が進行し、同時にチタン表面にカルシウムイオン、リン酸イオンが侵入・拡散します。
3. 処理後
水熱処理により酸化チタン層の厚みが増大し、同時に親和性に影響を与えるリンイオンとカルシウムイオンが酸化被膜に取り込まれます。
●酸化チタンの厚みが水熱処理によって、増加します(4nm~8nm)。
●表面に近いほど、カルシウム、リンの存在比率が高くなり、歯肉との親和性が向上します。
再結晶化HAコーティング
再結晶化HAだけが可能にする、迅速かつ強固な骨結合!
現在、素材で分けると2種類のインプラントがあります。
チタン系インプラント |
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・骨との生着には、多くの時間が必要 |
HAコーティング系インプラント |
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・骨の親和性はチタンより上 ・HAはコーティングする際に熱で分解を起こしてしまう ・高純度で結晶性に優れたコーティング層を作るのが困難 ・生体内で溶けやすくはがれやすい ・脆弱性が難点 |
それらを解決したのが、再結晶化HAが薄膜コーティングされた
再結晶化HAコーティングの素晴らしい点は…
1コーティング層の厚さが35μmと薄く、剥がれにくい構造をしています。
2ほぼHA単一層で、高温分解物がほとんどありません。
3HAの結晶性が高いです。
4針状、六角柱状のHAの微結晶が表面に形成されています。
5コーティング層のCa/Pモル比はほぼ1.66で、純粋なHAの化学量論比に近くなっています。
6生理的食塩水のpHをほとんど変化させません。
7in vitro(試験管内)、 in vivo(生体内)でも溶解性が低いです。
ハイドロキシアパタイト《HA:Ca10(PO4)6(OH)2 》はリン酸カルシウムの一種で、骨や歯の主要成分なので生体組織と親和性が高く、時間の経過に伴い、生体骨と結合する性質をもっています。
しかし、高温・高圧でないと結晶化しにくく、HAをコーティングしたチタンやチタン合金インプラントでは体内での長期使用を考えた場合、金属成分の溶出などが考えられます。当社は十分な安全性を追求し、再結晶化HAコーティングインプラントを開発しました。
AQBインプラントは高温で比較的分解しにくく、骨伝導能を示すリン酸三カルシウム《TCP:Ca3(PO4)2 》からプラズマ溶射によって薄膜コーティングした後、水熱処理によって再結晶化HAコーティング層に変換しています(日本特許番号第3198125号)。
従来、ハイドロキシアパタイト(HA)コーティングはチタン基材の表面にHA粉末を溶射原料としてプラズマ溶射をすることにより作製されてきました。しかし、再結晶化HAコーティングは低温型リン酸三カルシウム(β-TCP)粉末を溶射原料としてプラズマ溶射することにより作製されます。
1.前処理(鏡面研磨とサンドブラスト)
チタン基材の表面にサンドブラストを施し、アセトン洗浄をします。
2.プラズマ溶射
再結晶化HAコーティングは低温安定型リン酸三カルシウム(β-TCP)粉末を溶射原料としてプラズマ溶射することにより作製されます。
プラズマ炎の中に溶射原料粉末を通過させ、基材である純チタンに吹き付けます。
β-TCP粉末が超高温のプラズマ炎(10,000℃内外)に触れ、溶解し、高温型α-TCPに変換し、チタンの表面にコーティングされます。
3.水熱処理
α-TCPは加水分解により、HAに転化する性質を利用し、溶射したインプラント体を水熱雰囲気下に置き、α-TCP層をHAに転化させます(再結晶化)。
再結晶化HAコーティングの工程を施すことで、従来のHAコーティングよりも結晶性が高いHAが得られます。
HAを溶射したコーティング層
プラズマ溶射法のもつ高温、急冷過程により、分解・溶融状態で基盤に到達するため、写真のような飴状にガラス化した様子が観察されます。 分解生成物として強アルカリ性を示すCaO等を含有するため、結晶性が低く、純度が低くなっています。 |
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再結晶化HA工程を施したコーティング層
表面にHA特有の針状、六角柱状の結晶が観察され、HAの純度が高いことが観察できます。 |
スパイラルシリンダー形状
長期の安定性を保つ独自のスパイラルシリンダー形状
AQBインプラントは形状的にシリンダータイプですが、独自のネジ形状により次の効果を得ています。
1植立時、緩やかに回転させながら挿入します。
→わずかに海綿骨を押し分け、植立後の初期固定性を高めます。
2単純なシリンダー(円筒)形状に比べると、骨癒合した後の骨との接触面積が大きいので咬合時の主軸方向の咬合力および引き抜き力に対する抵抗力が高くなります。
3ネジ部が台形形状のため、単純なシリンダー(円筒)形状に比べると咬合力を受ける水平面積が多いので、応力が局所に集中することが少ないです。
4溝側に骨が侵入することにより、早期に強固な骨癒合が得られます。